ライフプランという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、実際に作ったことはありますか?私は仕事柄お客様のライフプランを作ることもあるのですが、自分のライフプランを作成して驚愕したこともありました。
50才からのライフプラン
ライフプランとは
ライフプランというと将来のキャッシュフロー表を思い浮かべる方の多いと思いますが、ライフプランを作る目的が抜けていることはありませんでしょうか。そもそもライフプランはキャッシュフロー表のことではなく、
将来実現したい夢や生活など
を明確にして、その上で金銭的にどう対応していこうかというものです。とかくキャッシュフローに目がいってしまい、ライフプランの作成はお金を貯めるために作ると考えがちですが、将来に実現したい夢や生活があって、それを金銭的な側面からどう実現していくかを考えていくものなのです。お金がどれだけ貯まるかではなく、
夢の実現のためにお金をどうコントロールするか
なのです。ライフプランを作成して老後のお金が不足するから投資しましょうとか、キャッシュフロー上は問題なく住宅購入できますとかいうのは、ライフプランとは全く別の問題なのです。将来のキャッシュフローが分かれば不安がなくなるのは確かですが、あくまで現時点でのキャッシュフローであり、将来の渡って続く保証のないキャッシュフローであることを忘れてはなりません。住宅のような大きな買い物をする時には不安になりますが、キャッシュフロー表どおりになることはありませんし、環境の変化によってすぐに変わってしまうものなのです。
月の収支を把握しよう
1ヵ月の収支が分からなければ年間の収支も分からないし、年間の収支が分からなければ10年間の収支も分かりません。突発的に大きな支出が発生することもあるし、残業代削減で手取りが減ることもあるでしょう。そればかりか突然のリストラにあってしまったり、役職定年による年収の低下や早期退職する方もいるかもしれません。月の収入は変わることはあるかも知れませんが、月の支出は意識的に変えなければ大きく変化することはあまりないものでしょう。収入は会社員であれば給与明細があるので一目瞭然ですが、支出については家計簿などで記録していない限りは分かりにくく、ちょっとした積み重なりで使途不明金が増えてしまうことが多いのです。
簡単に考えるのであれば、先ほどお話ししたように
収入―支出=貯蓄
なので、毎月貯蓄出来ている金額を収入から引けば、毎月の支出額が出てきます。こんなに使っているの!?かもしれませんし、順調にできているなと感じるかもしれません。
使途不明金を明確にする
月の収支を把握したところで止まってはダメなんです。使途不明金があればその正体を突き止めることをするのです。何だかよく分からないサブスクとか、携帯のオプションサービスで300円ぐらいのものがいくつかあったりとかしませんか。そう言う私もアマゾンのプライム会員になっていますが、発注もしなければ映画も見ないという状況になっており、無駄だなと思いながらもそのままになっています。それが幾つかあると結構な金額になったりもしますし、使う時になったら再度登録すれば済むことです。
使途不明金を撲滅することはなかなか難しいことですが、1ヵ月間だけでも家計簿をしっかりつけると意外なものが出てきたりしますので、まずはどんな使途不明金があるのかを確かめてみましょう。無駄なものであればやめれば良いし、必要なものであれば予算化して組み込めば良いのです。
支出を予算化する
細かくつけていけば詳細なものが出来ますが、大雑把というか大体の予算を決めておく程度でもよろしいかと思います。予算化するメリットとしては、
各支出の目標値が分かる
ことです。極端に少なかったりしては達成不可能な目標となり絵に描いた餅になってしまいますが、達成可能な範囲の目標であればモティベーションにもなりますし、そこから本当に削減するべき項目が見えてくるのです。数字合わせで作成するのではなく、生活環境やそれぞれの考え方に即したものにすることが大切です。ある人はお酒を飲むのが生きがいで大幅に削減できないとか、美味しいものを食べたいから食費は多めにしたいという考えもあると思います。それを無理に削減してしまうとストレスとなり、却って健康を害してしまうかもしれません。全体を100%としたら微調整できるので、それぞれの趣向に合わせた予算を作れば良いのです。
エクセルで収入を100%にし、各項目のパーセンテージを入力すると金額が出てくるものを作成し、自分でも毎月の予算を作成してみました。保険営業なのでどうしても保険料の支出が高く、整理することで15,000円ほどの削減をしました。その他にも不必要なサブスクなども削減して、毎月で2万円から3万円程度の削減をしました。
こうやってみるとなんてずぼらな生活をしていたのかと驚きました。人には仕事柄言うけれど、自分のこととなると後回しにしてしまうのが悪いところで、自己体験によって家計スリム化の方やメリットも腹落ちしました。
自分の生活を助けてしたいことをするため
少し家計節約の方向に行ってしまいましたが、自分の将来の夢やしたい生活などを実現するためにはどうしてもお金が必要になってくるからで、お金を無駄に使わない方が良いからです。日々の生活をしているとなかなか改善することも難しいかもしれませんが、老後のことを考えたら、現役時代の普段の生活からコンパクトにしておかなければ老後破綻なんてこともあり得るからです。
世帯年収が1000万円以上あるご家庭のキャッシュフロー表を作ることもありますが、生活水準が高いために生活費も高く、貯蓄も全然出来ていないというご家庭も多くあるのです。収入が高いのは羨ましく思うのですが、それにつられて生活費も上がってしまい、毎月の収支がトントンという状況になってしまっているのです。現役の時なら何とかなるかもしれませんが、年金生活になった時に収入が下がるとどうなるか?生活レベルを急に下げることは出来ず、貯蓄を取り崩していく生活が続き、あっという間に貯蓄が底をついてしまうのです。
世帯年収が600万円くらいの家庭の方が生活費をコントロールして貯蓄も捻出しているので、貯蓄もある程度出来ていることは多くあります。老後の生活費を下げる必要はあるけれども、削減可能な範囲でコントロールしているので問題はありません。
ライフプランを達成するにはどうしてもお金は必要なものです。けれどもお金にコントロールされるのではなく、お金をコントロールしていくことが大切だと思います。コントロールさえ出来ていれば収入が高ければ大きく貯まるし、それなりであっても貯めていく事は可能です。
将来のなりたい自分を考えて、今の生活から考えていきましょう。
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